徹底的に今を生ききった人は、自分が生きていたことにすら気が付かないままなのではないか。
「今を生きる」
というのを、無自覚に掲げてしまい過ぎているな、と考えていたら、こんなところに思いが至った。
どうしても、想起が必要になる。生きているのだ、ということを確認するのに、過去は不可欠だ。
「今を生きる」
というのは、より良く生きるというより、どちらかというと、生きているというのを感じないようにする方に近いのではないか。だから、辛いときには現在に集中するように努めれば良いが、より良く生きるためには、想起する力が重要になるだろうと思う。