大体、皆同じような経験を持っていると思うが、ごく親しい関係にある友人などは、余計な時間の蓄積など経ずとも、一瞬で急接近出来、後から思い返したとき、はてどのタイミングでどのように仲良くなっていったのか、全く思い出せないなどということが往々にしてあるだろう。
つまり、
「あの人はこういう良いところがあって、こうだから仲良くなれる」
みたいな理屈を経ないで、感覚的に仲良くなれている訳だ。
それで、一瞬で急接近するかしないかはどのようにして決まっているのだろうなどということを、感覚に属する問題ながら無謀にも考えてみたのだが、おそらく、それは相手の目を見た瞬間に決まっているのだろうということに気がついた。
それは、
「私に対して向けられる目が暗いから仲良くなれない」
とか、
「目が明るいから仲良くなれる」
とかいう単純なことではなく、感覚的なことなので説明しにくいが、暗かろうが明るかろうがそんなことは関係なく、分かりあえる人の目というのは何故か仲良くなる前から識別できるものなのだ。目がキラキラしている人でも、合わない人は合わないと分かるし、合う人は合うと分かる。