<1447>「溶けて揺れに」

 手をそのまま知られない方角へ垂れかけていた、、

 お、お、

 何故だか、知られない、、

 その隅の方へ、、

 その流れが磨かれている方へ、、

 徐々に、徐々にあらわれて、

 方途など、いくども、

 重なり、重なり、、

 めまえに身体を、

 めまえ、、めまえ、、

 

 私か、、

 だらだらになって、、

 たった一日の速さよりもずっと、遅くなって、、

 だらだらと、、

 まともに垂れかかっているのを、、

 そこで、、微動しながら、お、

 お、

 少し見ている、、

 

 身体の真正面に口をアけて、、

 集中した行き来、

 ひらいたんだか、

 なにだか、

 分からないまま、、

 ずっと飛び飛びに、、

 ここから真正面に入り、、

 くらい、というより、、ぼうと、、

 あらゆるものが紛れ、

 あらゆるものが、形を取らないところへ、

 ずる、ずると、

 ずると、、流れ始めているもの、

 その微動の際を見ている、、

 

 はたして、よく知っているとは思わないまま、、

 縁遠いままの、

 たった一点に、立って、

 ぐるりを見渡す、、

 あたしは熱を持ったまま、、

 かけこんでいく一切の音を、、

 同じように受け、

 少したがえて噛み、含む、、

 

 細かい粒のひとつで、、

 顔を出したまま、、

 顔が、不透明に残り、、

 二重にも、三重にも、、

 顔が、だらだらと重なると、

 今、見ているものが、

 ぽかりとアけ、

 立っている身体はそのままとけてのちなくなってしまうのじゃないか、

 そうに違いはない、

 けれども、、

 ここにいくども日が当たり、、

 あたしはまた剥がれて、、

 行方のささいな揺れに付き合う、