<1229>「浮動の生命を噛んで」

 えええそうか、、そうだからして、

 いくつか、渡るには違いないが、

 やたら、しんとして、数々、無言の隙間へ、

 ぬっと踊り出た、、!

 躍り出たのかしら、

 躍り出たのには違いがないのだけれども、、

 誰かが踏んでいる、

 みし、、とする、と聞こえる、と放つ、

 と響く、

 と仰天なんだ、と、仰天なんだ、、

 誰だからだ?

 誰だからそういったい仰天せんならんのだ、

 揺れるのか、揺れるのか、、

 眼前に用意されたものはちっとも変わりはしないから、

 余計に驚くんだ、

 あたしは刻印された顔を撫でている、

 刻印、と、刻印、刻、刻一刻と、顔ヲ撫デテヨロシイ、

 よろしい、きっとひとりになりましょう、

 きっとひとつの刻印を持ちましょうて、

 どんな回転を、なのか、どんなリズムを、なのか、

 は、生命か、か、生命か、は、生命は、ハハ、生命、

 生命、ただ愉楽、ただ舞台で、

 あじもそっけもありゃしないもの、ほんにかわき、ぱたぱた、つどい、つどい、つどい、

 ほんとうに少しの軽さで割れてくる、

 刻印が小さな震えをともなって、落ちて、お、お、お。落ちて、降りてゆき、流れ、なが、流れ、はたらき、身体にぶつかる、ぶつかる、ぶつかる、

 不意をつかれていた全ての隙間へ、

 不意をつかれていた全てのそぶりへ、

 あらためて躍り出た、の身体、の拍子、

 の意識、

 のこころ、の、と、の、一枚、

 二枚、三枚、折り重なり、

 ところどころ層であり、ところどころ剥落、

 ところどころ微細な光、、

 これはほんとうに見えているものだろうか、

 疑いさえも静かな息を出すのじゃないか、

 私は不安になったよ、私は驚いたよ、、

 それは大きな、低い、底の、長い、優しい、無感情の、照った熱から来るもので、揺れて、揉まれ、くらくら、くらくらし、立っていて、くらくらし、長々と、浮動の、

 浮動の生命を噛んだあとの、

 のう、のう、古い振舞いが、

 未だに層に射す光の中に残っテイテ・・・、

 ひとりでその音の尋常、そのさまに触れ もつれる、、

 もつれている、、

 もつれている、

 ざんぶざんぶ、ネヲタテて回転しょる、

 回転しょる、

 不明にあたまを差す、

 身体から何からが音を立ててわきあがっている、

 の、の、そうだ、

 は、そうだ、は、そうだ、

 このこまいこまいひとつの粒の隙間へ、

 じりじり滑ろう、回転しょう、あくまでも渡ろう渡るかっこうしょう