<973>「記憶に一枚違うものを結う」

 会え手繰る 会え手繰る

 そこはかとない照り輝きに

 一同涙を流す、

 辺りはしゃんとす、

 まともに目に受けた そいで、あからさまに渡った

 別の角度から静かにあらはれ、わたしと顔の交換をする必要がないひと、、

 そはどこか遠くまで行(い)っていた、

 わたしの記憶のそばに一枚違(ちが)うものを結っていた、

 あらたになる歩み、

 後から知らされうること

 鼓動遠く、そのまま野(の)に漏れ出でること

 かけらがまた全ての嬉しさ また かけらがまた全ての美しさ

 しわぶき ついで照れ笑い、

 小躍り その一片一片が静かにとけ、淡く道々を照らしている、、

 その先にまだあたたかい風が、

 今日からまた澄み、晴れやかな呼吸、

 わたしが緑を手伝って、

 ちっともかまわない、

 黙想にすむただひとりの陽光、

 それをさす、小さな指、、

 うち微笑む、、

 からだからさわりが抜け、

 またただの線に出でてやわらかい