<250>「その廻り」

 よく殺到、盗賊の恐れ群れを成し、なしのつぶての好回廊。労働力不足の財産は明日に来し、軋るはずみの枝のその若葉。樺色の空に好しよく棟を見上げ、挙げ句の果ての横っ飛び二月。ツキのない人間に甚だしい大量の模造品用がなく、無くしても分からぬその有難み吹きさらし。羅生の縁も得ぬ袖の振り越し、来し方よろし経済道彼方に渡り約一回分の石を積みややばらしまたとなし。