筋トレをしても、ジョギングに向かっても、歩くのが好きでスタスタ歩いていたとしても、憂鬱なものは憂鬱だ。それが完全に克服されることはない。憂鬱なまま、体力だけが徒についていく。
元気のない私が、元気いっぱいに動きまわる子どもたちを、淡々と走って追い抜いていく。子どもたちが疲れて遊ぶのをやめた後も、ただただ走っている。この滑稽さはどうだろう。
もう本当に憂鬱で・・・と、遊びに誘われた先で漏らし、その割に夜半になっても変わらず延々と動きまわる私に向かって、
「何だ、元気じゃん! 俺達よりよっぽど元気だよ」
という声がかかる。だが、元気ではないのだ。ただ体力だけがついていて、それでいて憂鬱なのだ。
体力があるから、よく寝ている。