確認したがり

 ベランダに隣接する自室で休んでいる。窓を閉め切っていては暑いので、網戸にして風を通している。

 ふと、ベランダの方が気になり、網戸を開けて、ベランダを覗いてみる。・・・何もない。また自室中程まで戻っていく。

 暫くして、またまたベランダの方が気になり、網戸を開け、ベランダを覗く。・・・何もない。・・・いや、室外機の奥側が、自室からは死角になっているので、何もないとは言い切れない。

 自室中程まで戻り、そのまま止まらずに自室を抜け出し、自室に隣接するリビングルームに入る。今度は、リビングのルームの窓の方からベランダを覗く。さきほど、自室からは死角になっていた室外機の奥側が、こちらからは良く見える。・・・よし、確かに何もない。

 いや待てよ。私がリビングに移動している間に、何ものかは、室外機のそばを離れて場所を移したのかもしれない。

 急いでまた自室に戻り、自室の窓からベランダを確認する。・・・何もない、大丈夫だ。

 いや、自室に戻っている間にまた、室外機の奥、死角へと移動し直したかもしれないではないか。・・・リビングからベランダを覗く。何もない。いや、自室に。いや、リビングに。自室に、ベランダに・・・。

 「はあ・・・疲れた」

ベランダを覗くのはやめて、自室のベッドの上で休む。

・・・・・・ベランダが気になり、網戸を開けて覗く。何もない。いや・・・。