「失敗するかどうか」は、第一の関心事項ではないはず

 学校の試験でもスポーツでも、新たに始めたいと思っていることでも何でも良いのですが、それらに取り組むにあたって思う、

「それをやって失敗しないかどうか」

というような疑問は、大きな関心事の一つとして、間違いなく自分の中に浮かび上がってくるだろうというように思います。 

 ただ、大きな関心事のうちの一つであるところまでは良いのですが、あまりに失敗を気にするあまり、

「それをやりたい(あるいはやらねば)」

という純粋な気持ちを、

「失敗しないかどうか」

という疑問が上回ってしまい、それが第一の関心事項になってしまうという悪い癖が私にはあります。

 勿論、失敗しないことを念頭に置いて、しっかりと準備をしたり、努力を重ねたりということも大事なのは大事なのですが、あまりに過剰に失敗を意識すると、目標が、

「失敗しないようにそれらをやり遂げたい」

というような消極的なものになってしまい、

「ただただ、やりたいからやる」

といった、当初の単純な思いがどこかへ行ってしまうのです。

 そうすると、

「結果的に失敗は無かったかもしれないけれど、失敗を意識するあまり、準備中全く楽しくなかったし、いざ望んでみても全く楽しくないし、そもそも何故これをやりたかったのかもあまり覚えていないし、そうしたら私は、何で楽しくもないことを、こんなにコツコツとやってきたんだろう・・・」

というような思いにとらわれ、仮に成功したとしても何にも楽しくないような気分になってしまいます。

 ですから、

「失敗するかどうか」

「失敗しないように」

というのはあくまでも関心事の一つでなければならないし、それが純粋な、

「ただやりたい」

という気持ちを押しのけて優先順位の一番目に来るようなことは意図的に避けなければならないと思っています。

 また、いくら失敗しないように準備をしていても、失敗は必ず起きるものですから、あまりそこのところで意識過剰になるのも良くないというように思います。