全く軽い手足で持って、
ここへ、一日のありえた形へ、
戻り、、
あ、今はその行先ではないのだな、という、
感覚、しかし、ちょうどこのような曇天で、
皆でバスに乗り、
野球をしに、どこぞの中学校だかなにだかに行かなければならなかった時間を思い出す、
そういえばあの頃は遠征に際して本を携帯していかなかったな、
友だちが一緒にいたからだ、というのは嘘で、日常的に本を読む習慣がないのだから当たり前だろう、、
何か話したのか、
どうしてこう、暗い天気の中、何が楽しくて野球に行くのだろうか、
という、気分以外で移動していたこともあったのだろうか、
バス移動を現在ととれば、
今の未来の私なんかは完全に存在しない、
零の時間にいるわけだから、、
今日この日にまたこうして振り返ることになるだろうことを、
中学生の私が予感していたといえば、
それは当然嘘になる、
ただ、ずっと先まで残ることになる時間というものの、
空気を、
僅かにその瞬間に、受け取ることがあるような、気がしている、
退屈しているのとも違う、
時間が止まって、、
何をしていなくてもいいような、不思議な思いにさらされる時間が、
私は同じ人だから、、
すぐにその時間へ、同じ姿勢で戻れるように思うけれど、
実際は零だったところにいくつもの形が出来てしまっているから、
それは違う人、
違う空気にも少なからず出会う、
ひとつの場所、おそろしく大きな場所を共有して、
同じ時間を作ったとしか思われないものの、
時間が経てば経つほど、
それは私の時間でしかなかった、
完全に私の視点の時間だったことが分かると、
途方もないような気持ちになる、
と、同時に、、
他の人にとって、
あいまあいまにふっと差し込んでくる、
たわいもない風のひとつのようなものだと考えても、
それはそれで愉快でもある、、
風の役割を過剰に意識して、
ショウのようにひとつの時間を過ぎていくと、、
あとが舞台裏になって、
少し困るようなところがあった、、
それは失敗だ、
もう少し必然に、もう少しさりげなく、
顔を覗かせて、、
見ている夢に参加することの小さなうれしさを、