<1777>「歩行線の放心」

 表面にただあなたのその表情が、

 浮かんで、流れて、、

 私は静かな歩行線になりそこに刻まれる、、

 たん、たん、

 独話するもの、

 独話から簡単に漏れて、この方を目指す人、、

 私は、そのなかの響きをきいて、

 私のところまで来ていた、、

 身体から剥がれて、ひとつの風景へ、、

 はっきりとあらわれていた、、

 匂い、私は突然に、

 ある方向をおもいいだす、

 私はこの空気のなかでいつまでも混ぜられていた、、

 ここはなにか響きをなす場所に違いがない、、

 どこまでも長く失いながら、、

 なにかを探るべくここに身体を置いて出るに違いがない、

 もの、もの、、

 そこのなかを大仰に探れ、、

 私の葉、

 葉のあらわれ、

 見逃してはまた過ぎるものにしかと合図を寄越すのでしたが、

 そのいちいちに、

 さてははっきりとした声音でもって触れているのですね、、

 私の低い方の響き、

 それは今もここに巻きます、

 

 気がついたところからよくぞそこまで簡単に回転して、

 また肌を持つところまで来ましたね、、

 私は幾度も幾度もその方向を見ていましたが、、

 これだけのものが埋もれているということを知らない、

 そのままの身振りで当たり前に出てきたのでした、、

 なにだなにだろう、

 驚くにはあたらないものがここで呼吸を極端に静かにして、、

 私のなかを渡っています、、

 私はその響きのなかに入っていくのを確かめ得た、、

 こんな放心した時刻で、

 あれは、かこ、踊って、、

 いつだいつだ私を見つけて、

 さらにさらに広い、

 さわがしい形のなか、、

 私はどこからどこまで巻いているのか、、

 さだかには分からないながら、

 その、膜の中を通っていきます、、

 漸次、触れて増えてくるのですね、、

 葉はあたりまえに流れを持ち、、

 次々に静止する、、

 呼吸が徐々に下へ溜まる、、

 あなたもその一端を任されて、、

 揺れに揺れていく営為の、

 中心線を任されていると言えるのでしょうか、、

 私は、肌を合わせ、、

 そのなかに、どうしたって紛れているのを感じていました、

 だれだろう、垂れて、、

 さわぎを内に持っておくもの、

 辿る、辿る、辿る・・・