<649>「人の心子どもの頃の記憶とともに駆け出した朝の道」

 音になり初め騒いだところの暮らしよく見ている天井愚かなことごと何かで知らせろい混沌とたがわぬなけなしの像よ。おちょくられた明らかな表情よ。肩の側からなぶるだけなぶられて黄土色の風景そこにひたすら吸いこまれて諦めるよりほか立っている。

「ここからの行動は、大体驚きと、驚きのなさに任されている」

なんだなんだ、なんだあこいつはと言われても笑みしかこぼれないそれが不可解でかろくておお何も、何ものも我慢でないこと、訳の分からない噴出や途端の冷静さなどがゴツゴツと硬い表情を助けつつ裏切りまたもや望んでいるものなどから慎重に慎重に浮遊してひとところ回転技、人の心子どもの頃の記憶とともに駆け出した朝の道を追う。

 うたいてえのやら、ただ管になりてえのやらがくだらない地面をかき乱し、ひとりで笑っている。ひとりでに笑っている。なかば語らいと嘘の交歓をいちどきにからかってみようなどと提案するそれも謎めいて見えるいや見ているのだよと声をかけて二通りまたたいたり合わせたり緊張もこの場合は何のためことごとく振り向いてわなないているということです。