<368>「集合の時節」

 徒に、名前であるはずの時節。細かい動きに、囚われていたはずの過去。集合は、いつも駆け足だ。気持ちはまだない。だいいち遅れているはずの場所で、帰ると言っても良かったのだ。僕が関係でなくなるとして解散してしまえば、中心の定まらない不安を、誰彼のものと言い替えても良かったのか。ここで出会うなら、よく考えてみる必要もなかった。さあ、一致して、また一致することがあるという驚き。それ以外はバラバラだ。どうして、準備をしなければならないか。準備には無理がある。しかし、何も準備しないとするならば、やることはひとつとしてないのだから。存在は解散される。目的地を夢想して、ふざけた眠りを考える。それで・・・。