<201>「関係のないところを切って捨てること」

 何かの条件を挙げる。それも、まだ自分がやっていないものを。そうして、一度でもやってしまった人達、それを経過してきた人達を、

「もう駄目だ」

と断罪する。ここには嫌な快楽が伴う。戻りようのない人達を、戻れないのなら駄目だよと言ってしまって、自分はその基準では全く駄目でないところにいる、ということには何か耐え難いずるさがある。

 自分の考えを持っていたり、これは良くないという基準を持っているのは別にいいだろう。しかし、それに当てはまらない人を、もう駄目だといって切り捨てていくことには、傲慢の一言では済まされないような醜さがある。