例えば、小学1年生とアスリート級のマラソンランナーとを較べたならば、後者の方が、体力に関して言えば完全に優っているということになるだろう。そもそもの鍛え込み方が違うから、比較することすらおかしい、筋肉量なども違うからフェアではないという話になるかもしれないぐらいだ。
ただ、これがひとたび、
「元気が溢れているのはどちらか」
という問いに変わってしまうと、途端に立場が逆転することになってしまう。尋常ではないスピードで40㎞を走破するランナーでさえ、
「あの子たちの元気は一体どこから湧いてきているのだ・・・」
と、驚きに満ちた表情を浮かばさずにはいられないようになってくる。
体力と元気、全く比例しない訳ではなし、まして反比例することなどまず無いだろうが、必ずしも同じものとは言えないところが面白い。体力は欲しい。が、それ以上に、元気はもっと欲しい。