とは言えね、俺も説明に慣れ過ぎたよ。初めこそ、俺が欲した訳じゃなかったのかもしれないけどさ、こういうのが必要なんですよ、身につけましょうってんで、言われるままにボリボリ食っていたらさ、もう説明の方から食われるようにまでなっちまったよ、ええ?
もちろん、こういう考えで云々ということを散々っぱら言ってきたんだから、そいつはメインに座っちゃいないよ? メインにはいないけれどもさ、こう、じーっと、コイツの顔を見てるだろ? 顔の全体を眼ん玉にして見てやろうってなつもりでさ。でもそうしてっと、端っこの席の方から、
「これは、一体なんでしょうねえ・・・」
「きっと、これはこれこれこういうもので・・・」
なんていうボソボソ話が聞こえてくるんだよ。癖なんだな。こういうのがホントに嫌でねえ・・・。まあ、長年食ってきちまったんだから、それを抜くのにもまた同じぐらいの時間がかかるってこったな。長いよぉ、こりゃ・・・。