常々、
「これをやるべき」
であるとか、
「これをやらなければならない」
なんていうものは存在せず、別にやりたいようにやればそれで充分なのだと思っているのだが、もし、何かの対象に関する幻想が、それを一度やってみないばっかりに徒に肥大してしまっているのなら、
「その幻想肥大を打ち破るだけの為」
に、一度それをやってみるのは、大いに効果があるとは思っている。傍目には凄いように見えることも、大抵の場合は一度自分でやってみれば、
「何だ、こんなものか」
と思えるはずだから。
逆にいえば、ずっと幻想を抱いていたい対象については、一向手をつけないままでいるのが最も有効だ。