<4406>「水生みする男/秘する技」

 男は生まれ、

 かなり水生みします、、

 かなり低部、

 人間の、

 底の方から歌う声に誘われ、

 人間甘受します、、

 男は、

 水を生み、生み、生み、

 捨てて捨てて、

 軽く身体を払うと、

 天上すぐに、

 からだをくれました、

 ありがとう、

 私は存分に、

 その身体呑みました、

 ありがとうありがとう、、

 ながくのみました、

 身体、

 特に幹が育ちました、

 胚胎槽の中には、

 人間が、

 何年も、何年も、

 住んでいることがあります、、

 男はそこに、

 両手を結ぶように下ろし、

 胚胎槽の、水を、

 いくらか抱きかかえます、

 そうして、

 水生みの時節にまで、

 それらを大切にしまうのです、

 男の、

 水生みの気配に、

 あなたがたは気づくでしょうか、

 そこらじゅうに、

 灰色の気体が、

 振り撒かれる頃です、

 本当です、、

 肺腑が、

 日常のために声を立てる瞬間、、

 あたしはその男の、

 小さなうめきに、

 人間同期をし、、

 水の音の原初を、

 作りはじめるのです、、

 男は小さく振動します、

 ああ、

 これが正真正銘の、音(ネ)だという、

 その意識とともに今や、

 水生みに向かう、

 ひとつひとつの道を歩み始めるのです、、

 その湿度の世界、

 その湿度のなかで、

 己と男とが生く、ということ、、

 ここには肌だけでは、

 とても覆いきれない技法があるのです、

 それをこの男は秘する・・・