ねえ、あなたの話をしてよ。
ん?
話聞いてくれるのは良いけど、あなたの、個人的な話。
生きてて、何をどう感じて、どう思ってとか、あるでしょ。
私はね、居ないんだよ。
今ここでこうしてあなたの前で喋っているから、何か具体的な、実体のある人間のように思うかもしれないけど、私は居ないんだ。
だから、私の話っていうのは、実は何もないんだよ。
ゼロなんだ。
全くの無だから、こんなに書いているんだよ。
こんなに、書くことに近いんだよ。
周りの、多くの人を見渡してごらん。
誰もこんなことしてないでしょ。
彼らはちゃんと居るからね。
私は、居ないんだよ。
私の話というのは、何もないんだ。