<3640>「所感(212)」

 頭で書くようではだめ。手で書かなければ。

 

 それが自分の尊敬する人の教えなので、なるたけ意識しているんだが。

 

 頭で書かずに手で書くということが、一体どういう状態を指すのかについて、自分のなかでまだ、確たる答えは出ていない。

 

 ただまあ訓練の賜物か、こういう所感のように意味をひとつひとつ通していく文章よりも、頭を通しているんだかいないんだか分からない詩のようなものの方がスラスラと出てくるようには鍛え上がっている。

 

 いつもこの所感で特に書くことがないなと思うと、ああ、今日は所感の分も詩にさせてもらえやしねえかなあ、と誰に強制された訳でもないのに思っていたりする。

 

 所感も詩のように書ければいいんだが。

 

 でも日々思っていることを頭を通さずに手だけで表現できるようになったらそれはもはや所感とは言えないのではないか、なんか変じゃないか、と思ったりもする。