<3567>「所感(176)」

 仕事に伴う副次的な楽しみ。

 

 自分では行かない場所、行けない場所に、突然ポンっと出現することができること。

 

 仕事の現場にいるだけでも面白いが、途中の休み時間とかに、周辺をある程度歩ける時間などがあるとなおよい。

 

 自分の人生というのは不思議なもんだな、あとここを何回歩くだろう、現場を撤収したらもう二度と来ないのかしら、なんてなことを考えながら歩いている。

 

 通勤でもない、地元でもなんでもない、ある意味で関係のない道たち。

 

 

 仕事に伴う副次的な楽しみ。

 

 自分の想いひとつではどうしても会わない、会えなかった人たちに、急に当たり前に会うようになること。

 

 自分で選んだ訳ではないからこそ、想像の外の感覚や佇まいを持った人に会える、人生というものの不思議さ。

 

 

 どんな人が好きなの、と訊かれて、ごく自然に、

 

「変な人が好きです」

 

 と答えていた。

 

 自分の想像の範囲内、感覚の範囲内の外にいる人が好き。興味が湧く。

 

 一緒に居て飽きないだろうなと思えるというか。