<3537>「所感(161)」

 場所も私も、どこかよそよそしい。

 

 関係をつけるために、何度も触れたり、訪れたり、踏みしめたり。

 

 そうして段々と関係性のなかに入っていく。

 

 最初は、物事のひとつひとつが徒労に思える。

 

 でもそれは、適切な距離、力加減が分からないだけだ。

 

 

 場所が大きく変われば準備するものも、使うものも変わる。

 

 今まで使っていたからといって、もうほとんど出番のなくなるものは徐々に、常に処分していくこと。

 

 

 新しいところでの呼吸やコツを掴むのが、それでも前よりは早くなっている。

 

 蓄積が増えたおかげだろう。