<3500>「所感(143)」

 私は吉本さんの教えを参考にすることが多いんだけど。

 

 どんな物事にも必ず利と毒があるって話はよく日常でも意識する。

 

 今日は本についてなんだけど。

 

 本って人生をちょっと先取りできちゃったりする。

 

 それは見通しが良くなるという意味では利だけど、毒もちゃんとある。

 

 具体的に言うと、例えば私はまだ全然中年の危機、斜陽って感じでもないのに、そういうものを沢山摂取しているとそれにどんどん同化しちゃったりする。

 

 ちょっと前まで世を儚んでたりしたからなおさら相性も良かったというか。

 

 そうすると、まだ実人生はそうではないのに、先取りしちゃって自分の勢いとか元気を殺しているって点が多分にあるんだよね。

 

 今まではだから本も乱読してきたけど、これからはちゃんと実人生と照らし合わせて旬とかタイミングとかも考えて本を選んでいかないと危ないな、と思い始めてたりする。

 

 中年の危機とか斜陽とかは、まさに実人生でそのタイミングになったときに貪ればいいのであって。

 

 今はもっと、現実を掴んでいく、勢いよくビルドしていくものとかを意識的に摂取した方が良いような気がしている。

 

 下るためにはまず上る必要があるよね。

 

 上る前からへこんでいると周りからは意味不明ということに当然なるよね。

 

 と思う。