<3476>「所感(131)」

 もう若くはないけど。

 

 寿命で考えれば、人生の後半戦でもない訳で。

 

 しかし、久しぶりに誰か仲の良い人に会ったりすると。

 

 おお、お互い生きてた。良かった良かった。

 

 また生きて会おう。

 

 ということを確認し合うフェーズの、初期みたいなところへは入ったな、という気がしている。

 

 真剣さが日増しになっているからかもしれない。

 

 けど。

 

 全く不意のことで死んじゃうとかの可能性が、高校生とか大学生だったときに比べてちょっと大きくなってくるというか。

 

 なんかそんな気がする。

 

 身体的にはまだまだ元気だけど。

 

 感覚でしかないのだけど。

 

 学生時代みたいに、どうせまた会えるよね、みたいな感覚はもう私自身は持っていないかな、って感じ。

 

 不意のことであのタイミングが最後でしたってなり得るところに入ってきているという感覚。

 

 生き急ぎといえばそうかな。

 

 吉本さんも、漱石も、あんまり焦んなさんな。牛におなり、と諭す訳だけど。

 

 牛になることが一番難しい。

 

 生きてて、興奮するし、どうなるか分からなくて、こわくて、焦るから。

 

 牛はすごい。

 

 牛はすごいってことでいいのか着地は。

 

 良いか。

 

 牛になりたい。