<3441>「所感(115)」

 今のところ、職場をやめるにあたり、クロージングは上手くできている。

 

 上手くできている自分を見て、かつての若かりし頃の自分を思い出す。

 

 仲間のような振舞いをしていて、それを解除することがしんどく。

 

 ちゃんと別れの言葉も伝えられないし、この場で何かを得たことに対する感謝も伝えられていなかった。

 

 ただ、それでは良くないと若い頃からずっと思うだけは思っていて。

 

 今、ようやくなんとかクロージングできるようになった。

 

 形になりつつある。

 

 

 昔の自分では考えられないことだが、ちゃんと感謝を伝えたら、最後の日は泣いてしまうんじゃないかという気がしていて。

 

 誰、あなたって感じだ。

 

 良いよ、泣いてスッキリしよう。

 

 先に進まなきゃいけないという気持ちと、今のこの場所を離れたくないという気持ちが、矛盾しながら同時に自分のなかに存在していて。

 

 苦しい。

 

 

 いくら自分が現実に背こう背こうとしていても。

 

 現実は私をフォローしてくれることの方が圧倒的に多かった。

 

 ここまでフォローしてくれたら、そりゃ、背き続ける訳にはいかないよな、と思う。