<3170>「ひとがひとり生える」

 ひとり立つ、

 水が立つ、、

 あたしは波紋、、

 あたしは渦、

 あたしはつめたいヒのなか、

 ヒのすごし、

 分かれていく、、

 わずかにくらんでいく、、

 たえずかき集め、、

 たえずかえっていく、、

 まだヒも短い、、

 ヒの最後方のなかに、、

 あなたがくぐり、、

 あなたがひらく、、

 

 まだひろいかたちのなか、、

 まだ生まれる隙間、、

 呼吸などどこにもなく、、

 すぐにからだかえし、

 はっきり失い、

 はっきりかたす、、

 はっきり生えてくる、、

 にがく、

 汗が出る、、

 まだ見たこともなく、、

 しずかなヒに、

 わずかずつ回転し、、

 わずかずつ漏れる、、

 あ、

 中心点を持ち、、

 あたしはそのなかで踊る、、

 もう家などいらない、

 中心点を持つ、、

 あたしはほどけ、、

 少しずつ楽に、、

 少しずつそばに、

 

 あたしそこにいる、、

 そこにはなす、

 からだうつす、

 からだそろえて、、

 からだなげかける、、

 あたしみのなかにもどる、、

 ひとつひとつたくむ、

 ひとつひとつたのしむ、、

 ひとつほうり、

 ひとつ解消する、、

 あたし焼ける、、

 あたしヒの振り幅、、

 あたしつかいのなか、

 あたしもどる、、

 からだいくつたたみ、

 いくつもどる、、

 からだかこわれて、、

 そこへさがしまわる、、

 さがしまわることがそこ・・・