<3097>「悪や汚れを」

 お前がひとつの、

 名前を招んで、、

 過去一量に附着させる、、

 そのなかから、

 しずかに浮いてくる、、

 あたしには泡粒一つとしか見えないもの、

 存在が、

 この一粒で次々に先へ行く、、

 私から彼方、

 彼方から私へ、

 次々に来る、、

 次々に存在を招ぶ、、

 

 まだ招待されたばかり、

 お客でいるばかり、、

 決してそうではない、

 お前は汗のひとつだ、、

 お前は、

 本当に美しいだけの存在なら、

 本当に善だけの人間なら、

 隅っこの方で、

 しずかに死んで、

 美しかったねと振り返られてもいいかもしれない、

 しかし、

 お前はそうではない、

 お前はお前なりの悪を持って居、

 お前なりの汚さを持って居、、

 決して被害だけではない、

 被害と加害が、

 分かちがたく結びつく、、

 普通の人間だ、、

 普通の人間は、

 身体を集めるべく、

 ここに居、

 ここで揉まれていけ、

 いやむしろ、、

 人を思わぬ方向に、

 揉み込む存在ですらあること、

 揺さぶりですらあることを、

 正確に掴んでいけ、、

 

 お前は手だ、、

 手が泥に汚れる、、

 それをしずかに洗う、

 儀式のなかで眠る、、

 全ての否定に会う、

 それら全てを見つめる、、

 見つめて、、

 また私は浮上の儀式に身体を預ける、、

 あたしは力を持っていて、

 それを、

 持っていないフリをすることが美徳だと考えてきた、、

 しかし、

 それは卑怯な態度だと気がつきはじめる、、

 それを、力を見せつけるのではなく、

 しずかに押していくことを掴め・・・