<3042>「ふたつの世界のあいだに埋め込まれて」

 あたしは中間にあるもの、

 一番色の濃いもの、

 外界にも、

 内界にも、、

 少しずつあたしの色が付いている、、

 私は破裂する、、

 しぶきがかかる、

 それを幾日か数える、、

 まだ、

 生まれたばかりみたいだねと、

 ひとりここへ訊ねながら、

 私は、

 無数の記憶を持ったものとして、、

 ここに生まれる、

 ここにあたたまる、、

 

 私は随分緩やかに、

 戦略的に、

 期間を作ってきた、、

 外界で、

 事務をする計算機のように、

 内界で、

 起きる嵐を変換する、

 ひとりの手工業者のように、、

 あたしは混ぜる、

 あたしは頂点ではない、、

 二つの自然界のなかに、

 埋め込まれて、

 かろうじて存在する、、

 ただひとつの働きなのです、、

 あなたが見る、、

 ひとつひとつの風景が、、

 いつか、

 まったく夢のように消えてしまう、、

 あなたはその場所から、

 熱を持って移ってくる、、

 

 からだから発するばかり、、

 あなたは匂いたい、

 あたしは安心する海の、

 その底の不安につかまる、、

 どこへどこへ行くんだ、、

 どこへも行きやしない、、

 ただからだを投げ捨て、

 水の匂いのするところに、

 まっすぐ来よう、、

 まっすぐ立っていると私の、、

 しずかな泡粒のことどもが、

 からだから順にきこえ、

 その顔を出す、、

 その顔から生まれる数々の波紋、、

 私は大人しい、、

 からだからはれて、、

 よく水の方へ上がる、、

 上がる気配、、

 ふたたび、

 くらがりの呼吸をし、

 しずかに吸われて生まれつつあるもののなか・・・