<1820>「微量時へ渡る」

 分からない、

 何故粒がこのような形で生まれ、

 溶け、

 混じり、方向もなくなるのか、、

 身体を放り出し、

 そこで次々にものもたくらまれているのか、、

 何事へ何事へ当たる、

 私は静かな視線のなかにはいり、、

 間近で点滅するものをただにおさめた、、

 

 おい、息が入り、、

 なぜか、私が知らないところで、、

 あなたがあなたになって生まれてから、、

 もう幾年も経つのに、、

 ここはただの平面だ、

 私が立ち、、

 あなたが視線を寄越す、、

 この平面だ、、

 私はなおもだらだらと時間のなかへ溜まり、、

 その細い表情へ、

 ひたすらに粒の紛れてく、、

 わたしはその流れもうたい、

 わたしはその流れのなかに止んだ、、

 、、

 点で、僅かに、見ていた、、

 今私の呼吸などもひそかに揺らぎ、

 その正面へ、、

 身体が垂るその正面へ、流れ込む、、

 私は身体とひらいてそこを見ていた、

 ひとつひとつの声のなかに生まれ、

 揉まれて、溢れる、、

 あたしはその液の中に溶け、、

 かわき、、

 にじんだ跡を残して、、 

 当たり前に表面をそれぞれの風に打たれている、、

 私は何処か、、

 身体が回転し、

 もう微量時へ、次々に存在が渡る、、

 私は止まって、その流れを見ていた、

 ひとつに違いない音を、

 何度も、何度もきいていた、、

 

 なにか、明かりのなかに、

 私は振動して、、

 なにひらくひらく、ひらく、、

 あ、ちょっと容れない、

 ちょっとあなたの表情が、真っすぐに差し、、

 私は絡まっていた、、

 渡されて、絡まっていたから、、

 そこへ、順に、順に、漏れて来た、、

 漏れて来たらば身体をあらわに、

 あ、(そういえばそう・・・)

 あ、静かになる、、

 これから、からんとした明かりのなかで、、

 当たり前に静かになる、、

 私の様相を、そこに見留めて・・・