<1531>「単独の海で眠る」

 騒々しい、いきおいのなかに、手をつけていたのだ、、

 君さ、

 君さ、、といい、ととう、

 あたしは徐々に単独の海へはいってゆきました、、

 なにを、なにを掛けているのか分からなく、

 まったく、単独の海へ、、

 だまってそのような姿、、ただ浮かび、ただ沈潜、

 あたしはなおもその横で回転するいきおひのところに肌の一部をさらしていました、、

 肌の一部をさらしているだけで分かることが随分にあるのだな、という、、ひとりの景色の感慨めいた、そこへ浮かべる、、

 だいだいだいだい、なんかい、他愛ない話を、ぽんつくぽんつくぽんつくぽんつくこの場へ丁寧に紛れ込ませていて、、

 (イッタイ、ナニノカタリナノダ?)

 私はもう眠ってしまうかと思った、

 しかし私はそこからそっくりは眠ってしまわないで、、

 ぽんつくぽんつくぽんつく・・・、いうところの、際の際で、、やはり、メッセージを受けていた、、

 身体から受信だ、、

 ぽんつくぽんつく、

 いいや、ここは寝てしまう、、

 

 明らかになってきた声のなかに上手くすっぽりと覆われてしまって、そのまま、、

 ざわざわと振れるいちまい針のなかに住みました、、

 心地?、心地、考えるに、アタイするものかどうか、

 私は、詳しくは知りませんけれども、、

 その方向へ、住まう、、

 一切それも見事な香であるので、、

 これもどうにか本当だと思いましたよ、

 その先端にいるのではないですか、どうか、、

 よくは知らないんですけども、、

 

 なに、なに、この人、寝ているの、、

 はあ、まったくショウガナイワネ、、

 むろん、寝ている、、

 寝ているに違いない姿があります、、

 が、、

 それが、どうかしたことだというのでしょうか、

 むろん言わない、、

 私は沈潜、

 私は単独の海、、

 に、びちゃいん、びちゃいん、なんて、染みながら、、

 過ごしているのさ、、

 だから、ひとつ、いちごんすら、憶えていなかったけれども、

 他愛ないあなたのその揺れ込みは、うまく残ったんだい、

 そうかいそうかい、、うまく残ってやがったかい、

 それは見事なことでした、、

 それは見事な肌でしたね、と、、

 あたりまえの心根でもって振れながら、、

 しかしこれはちょっと反響音でしょう?

 あたしにも、ええ、ちょっと聞こえる、、

 そうしたら、一部、声の諸方が、

 またさわがってきて、、

 続いたのさ、そこから、端の時間まで、うまく、通じたんだろうということが、私にも分かった、、