<1518>「業火にただの肌で触れて」

 ごうごうという、業火に、ひとつの肌で、合一しているんですから、、

 私は、肌垂れて、、

 すぐさま、

 ものを知る種になって、

 じらじら、

 じらじらと燃え盛るんですから、、

 ものを知る種がそこかしこにばらまかれたままで、

 いるのを、

 ほつり、ほつり、

 ほつり、と、ひとりでに、、

 自然に知る由、、

 

 たわめて、沈黙した風土の真上にも、、

 どうれ、それ、

 と、

 業火は、しきりに垂れてくるのです、、

 垂れ込んで、いちめんを、より一枚かぶさった静けさで、覆うのです、

 そこへただに呼吸を合一していくんではありませんでしょうか、

 ただの火の粉、

 火のかけらでさえ、

 そこから膨らませてくる、、

 そこから見事に立ち上がってくるのですから、、

 あなたの声の内奥、、

 その響きをわたすところとて、、

 知らないことはないと思います、、

 知らないわけがないんですから、

 そこから、見事に先きへ、

 じらり、じらりと見つめ、、

 いちいちを包み、

 わたしの方へも、しきりにおおい、また、

 前面、一面にばらあ、ばら、ばら、と、ひろがっている、

 ひろがった、そのままなのです、、

 

 遠い日に合一するのでもなければ、

 かけらに身をそわせるのでもないですが、、

 全身へ、しきりにはねあがってくる、、

 ぎらり、ぎらとした視線とはなやかな踊りの自在さで、、

 こちらへ包まってくるもの、、

 そのものの、なかに一指、、

 ひたる、

 一種ひたすようにして、、飛び込んでゆくさまを、、

 そのまま、長い時刻、眺めているのです、、

 眺めているままで、、

 しきりに飛びこんでくる業火へ、、

 合一のその仕草のまま、、

 そっと方向を、定めた呼気が、

 この波のなかを渡ります、、

 渡らないで、どうして、生きていることが、分かるでしょうか、

 分かるのでしょうかしら、、

 さあ、探ります、、

 私は行方を声高にするのじゃありませんけれども、、

 順当にはじけて、

 順当に燃え、

 め、そのものをそこから離さないままの、、

 行き来を、、

 この盛りのなかのひとつの線、の、呼気でもって確かめるのです、、

 そうです、そうなのです、、