2016-08-19 豊饒 詩 染み渡るまで、時間がかかる。このまま飛翔してしまえば良いのだが、豊かに拡がることは、ないだろう。裏の裏まで、内側から中側から、すっかり染みてしまうまで。 豪雨の貧弱に、落雷の侘しさに腹が立つ。カラカラに絞られた手で、そのままだらりと一群を囲む。石と石との間を、するり、するりとすり抜ける。 煙になるために、砂はぎゅっと身を締めた。叩きつける、散布する。形もなく拡がっていくこと、染みのことを考えながら・・・。 ランキング参加中言葉を紡ぐ人たち ランキング参加中詩 ランキング参加中自作詩