億劫とやる気の混合

 何もかもが億劫に感じる瞬間と、やる気が漲っている瞬間と、各々の瞬間が交互に現れ出てくることは良くあるし、まあ、そんな状態に陥ることは全然珍しい事でも何でもないだろう。

 しかし、この前図書館に向かおうとしたとき、億劫とやる気が混ざり合いながら同時発生したことにはさすがに驚いた。

「行きたいなあ・・・でもやっぱりめんどくさいなあ・・・」

というような二択の間の揺れではなく、億劫とやる気とが一体になって、完全な一択となって現れ出てきたのである。私は、自身が一体どうしたいと思っているのかが分からなくなった。

 「行きたいし、でも面倒だし」

という揺れなら、そのどちらかを選択すれば良い。だが、億劫とやる気が一択となって現れたのなら、当然選択の余地がない。私はそれを選ばざるを得ない。しかし、選んだは良いが、私が選んだその一択から導き出される私の行動とは一体どういうものになろうか。休息か外出か。

 結局、どうしたら良いかは分からずじまいのままだったが、仕方がないからそのままその気分に翻弄されてぼんやりとしていたら、次第に落ち着いてきて、平静な気持になってから図書館へと向かうことが出来た。