法律的な話で言いますと、20歳で成人ということになる訳ですが、どう見ても20歳を越えているのに、
「子どもだなあ・・・」
と思う人もいるし(かく言う私自身もそうなのですが・・・)、20歳を越えていなくとも、
「大人だなあ・・・」
と思える人も存在します。
では、私の感覚を基に考えたとき、
「大人」
とは一体何なのでしょうか。どういう人を指すのでしょうか。
大人だと言える条件は、私の中で2つあり、それは、
「人のことを許せる」
というのと、
「正しさで人を追い込まない」
ということの2つです。この2つが出来る人は、年齢に関わらず、
「大人だなあ・・・」
というように思えます。
何故この2つが「大人」だと判断できる条件なのかというと、人間は一様に、「正しく無さ」を抱えている存在だからです。それは、残虐性であったり、加害性であったりする訳ですが、様々な、
「正しく無さ」
から、全ての人は逃げられない運命にあります。なので、人を許さなかったり(勿論、許せないことがあるのも当然なんですが)、人を正しさで追い込むことは、非常に簡単で安易なことなのです。それなのに、年齢に関わらず「子ども」である人は、その手軽さゆえについ、
「何をしたって許さない」
であるとか、
「お前は正しくないからダメだ」
といった仕方で、どんどんと人を追い込んで、1人で悦に入って、得意になってしまいます。
これに対して、私が思う「大人」は、許せないことを抱えていたとしても、決して、
「絶対に許さない」
という仕方で相手を締め上げず、
「お前は正しくない」
という方法で人を追い込んだりはしないのです。そして、この場合の「追い込まない」というのには、自分自身を「追い込まない」ということも含まれてきます。自分自身が許せない、正しくないからダメ、という仕方でついつい自分を追い込んでしまう人は、「子ども」だなというように感じます。